『過去の仕事 コンビニ編105』コンビニ社員の実態 コンビニを辞めた時の話3
前回のやり取りの後、現状を伝える為にその直営店にいきました。
現場側も既に状況は分かっている筈ですが、担当としてこのやり取りの後、店には行かざるを得ません。
行きの車はマジで憂鬱でした。
最終はやっぱり自分で買うしかないのかな・・と考えていましたね。
不動産と違って「自分で買う」と言う選択肢がある分、気持ちは楽でしたが、そのせいでもう100万円以上は自爆営業で使っています。
この100万円と言う金額の価値を考えるとやはり憂鬱でしかありませんでした・・
新卒の子達にも自爆営業を巻き込むのか?
全員2個ずつは既に買っていた
店に着くとちょうど夕勤が終わる時間で新卒3人が居ました。
1人は休みでしたが、発注に来ていたようです。
挨拶もそこそこにおせちの話です。
俺「予約どう?」
新卒1「すみません、頑張ってるんですけど・・今のところ自分の分と親の分だけです・・」
新卒2「私も同じですね。友達も社会人1年目で余裕ないみたいで」
新卒3「僕は自分の分だけですね。親は片親なんでたのめないです。」
店長は休みでいないのでなんとかしてもらうにはこの3人に後1つずつ、それから店長と僕が2つずつで達成です。
ただ、僕も店長も既に2つ買ってますから本当にあり得ない目標なのが分かります。
あまり言いたくないけど、先ほどの上司とのやり取りを説明し、1人後1個ずつなんとか出来ないか相談してみます。
すると新卒1が、
「もう、こんなのおかしいですよ。なんでおせちなんか二つも買わないといけないんですか?サボってたわけじゃないのに」
と言い出します。
全くその通り。
返す言葉もないです。
僕もこの会社に染まってしまっているのかも知れません。
新卒3も
「僕はちょっと親にも頼んでみます。皆、親に頭下げてるのに僕だけ皆より少ないのは申し訳ないですし・・」
新卒3は親が小さい時に離婚していて、今も少ない給料から仕送りしていると前にきいてました。
社宅が適応になってるからなんとかなってるけど、社会人が無ければやってけない、と話していたのを思い出しました。
皆、不満で限界でした。
特に社会人1年目のこの子達には本当に「なんでそこまでしないといけないの?」と思ったはずです。
僕も疑問でした。
社会人1年目と言えば、今後、この会社の一躍を担う将来性がある若者たちです。
その子達に会社への不満と疑問を煽る結果となっている。
僕がしたかったのはこんな仕事なのか?
22の若者に片親の母親に頭を下げさせて一万円以上するおせちを買わせるのが、大企業の正社員の仕事なのか?
それともまた今年も自分で買うのか?
今年は新卒の子の分も被ったら10万超えるのに?
かと言って新卒3だけ自分が被ったら新卒1と2には不公平だし、、
じゃあ、全部僕が買う?
10万以上払って?
もう何の為に働いてるのか分からなくなりました。
その日は結論が出なかったので、とりあえず最後まで営業は掛けて欲しいと依頼はしました。
でも、実際は予約取れても1個か2個だろうし、あとは店長と相談です。
ただ、新卒の子達にこれ以上背負わすのも違うと思いました。
本来なら僕が予約取る見本を見せないといけないのに申し訳なく思いました。
家族や親戚の分は他の担当店舗で使ってしまいましたし・・・
最終は僕と店長でなんとかする腹づもりでいました。
ただ、僕はこの日決めました。
「こんな仕事もう辞めよう」と。
今までこの考えに至らなかったのが不思議なくらい、この日ははっきり思いました。
仕事辞める時ってこんな感じなのかも知れませんね。