『過去の仕事 コンビニ編64』コンビニ社員の実態 アシスタント時代の32時間労働の思い出5
長くなっちゃいましたけど今回で終わらせます。
あるコンビニ社員の一日と言う事で、こんな事が本当にあるんだよ、って話です。
一日じゃないんだけど。
9:30
店舗到着。
ここのオーナーは良い人で「偉い人が来るなら!」と言う事で売り場をいじるのを許してくれる。
まずは全体のメンテナンス。
そこまで日販が大きい店ではないので、一度整えれば棚は午後までにそこまで乱れないはず。
物の陳列を整え、足りない商品の補充、抜けてるプライスカードの印刷、取り付けなどをして行く。
11:00
上司の指示にあった重要な棚は「惣菜」「野菜」「アルコール」の3つ。
アルコールはリーチインの問題無し。
しかし常温のアルコールの棚、ワインとかウイスキーなどの棚は並べ替えが必要。
棚の高さを整え、ワイン、ウイスキー、焼酎などを種類別に並べ替えて行く。
12:00
さてここからである。
多分、惣菜のPB商品と野菜は物が足りないのである。
正直、この事態は予想していた。
奥の手も考えてある。
他の店から自腹で買ってきて並べるのだ。
多分、読んでる人は
「こいつバカか?」
と思うかも知れない。
しかし、コンビニ業界では割と普通。
そもそも急に言われたって発注は間に合わない。
上司に詰められるより、数千円自分で使った方が精神的に楽、と言うある意味業界も僕も狂っていたのである。
足りない商品は目星がついてて、PB商品は事務所で既に調べておいたので、来る途中のローソンに何店か立ち寄り買ってある。
まずはそれを並べていく。
もちろん、偉い人かま来る前に売れないように少し多めに買ってある。
そもそも、1番惣菜の棚を最後に持ってきたのはその為でもある。
最低限、並べたら次は野菜。
この店は歩いてすぐの所にスーパーがある為、足りないキャベツ、人参、じゃがいもなどを買いに行く。
野菜はPB商品と違ってスーパーでも売っているので有難い。
結局、自腹は5000円くらい。
当時は全く高いと思わない位狂っていた。
13:00
偉い人をバックヤードで待つ。
カメラを見てまだクルマが来てなければ売り場を周り、売れた棚を整える。
これを15分おきくらい繰り返す。
そわそわしながら待つ。
14:00
来ない。
上司にメールしても返事無し。
15:00
今日は来ないと確信。
まず、遅れているのであれば上司からメールが入るはず。
「あと30分で行くぞ」とか「惣菜の棚は大丈夫か?」とか。
これが無いという事は予定が変更された可能性が高い。
本来は待つべきだが・・・
上司も怖いのだが、もう30時間以上寝てないので、冷静な判断力も失われていた。
ダメだ、あと30分待って来なければ帰ろう。
上司にも売り場整えたら帰って良いとは言われてるし。
15:30
限界。
帰って寝ることにする。
万が一のために、今いるアルバイトに棚のメンテナンスをお願いする。
もっとも売れたら直してね、くらいだけど。
この店のアルバイトは協力的で仲良くしてたからお願いは聞いてくれる。
アルバイトに「めっちゃ疲れてますね」と言われたので「昨日の朝6:30から働いてるからね・・・」と言うと空気が凍る。
16:00
細かい片付けをして店を出る。
と言うわけです。
コンビニ社員の長い1日でした。
ちなみに偉い人は急遽、「美味いラーメンが食いたい」と言い出したそうで、上司がラーメン屋に連れて行き、結局、そのラーメン屋の近くの店に視察に行ったらしい。
僕の最後の数時間の労働や自腹購入は全部無駄だったわけですね。
やりきれない気持ちも強かったけど、もはや何も考えられない状態でした・・・
コンビニに就職するとこんな事が頻繁とは言いませんが、十分あり得ます。
最後は行かないなら連絡位しろって話ですが、これはコンビニ云々でなく上司の人間性の話ですので、お間違えないよう。
以上、僕の社会人人生で1番長い日でした。