『過去の仕事 コンビニ編63』コンビニ社員の実態 アシスタント時代の32時間労働の思い出4
早朝、事務所に呼び出される所からですね。
一晩中働くのとか狂ってるし、その後に普通に事務所に呼び付ける上司。
完全なるブラック企業ですね。
8:00
事務所に戻ると普通に上司が
「おう、お疲れ!」
と言ってくる。
疲れ果てて適当にありがとうございますとか言っておく。
が、次の上司に発言に言葉を失う。
「ちょいお前、今日働いて貰うわ」
いやいやいや。
今日、俺休みだから。
と言うか既に24時間以上働いてんだよ。
ちょいお前じゃねーよ、面白メガネが!
流石になんか言ってやりたかったけど、上司が怖い為、萎縮して何も言えなかった・・・
コンビニ業界の縦社会は、本当に恐ろしく、下っ端は完全に精神的支配下に置かれてしまう。
例えば、この上司はチビだし、メガネだし、喧嘩したら絶対に俺のが強いって自信はある。
だけど、理屈ではない所で僕はこの上司が怖いのである。
多分、軽いうつ病みたいなものだったかも知れない。
また、歯向かうと怒鳴られるとか以外にも、飛ばされる、降格させられるというような怖さもあった。
コンビニで働く以上、上司は文字通り生殺与奪の権利すら持っている。
上司の話はこう。
僕の担当の店に今日の午後、偉い人が来る。
それまでに売場を究極に整えろ。
13時に来る予定だから今からすぐ行ってキレイにしろ、完璧にしろ。
そんなミッション。
コンビニもこういう所はサラリーマンで、上司に対する取り繕いは半端ない。
むしろ、他の仕事よりも凄いかも知れない。
会社としては正しいかは置いといて、ある程度はどこの会社にでもある話。
ただ、上司の出世レースに実働部隊として働くのは現場なのである。
この上司は12時に事務所に来る偉い人に付き添って一日、同じ支店の店を回るらしい。
終わったらきっと飲みに行くのだと思う。
でも、これが出来るのも僕みたいなのが24時間働いた後に、事務所に行ったり、先輩方が寝ずに働いた結果なのだ。
コンビニ業界はヒラ社員と管理職の扱いの差が凄い。
上に行けば給料も凄いし、仕事も体力使わなくなるから楽。
そして、上手く行けばさらに上に行ける。
それなら一時的に自分の部下になってるヤツなど、嫌われようと全然気にならない。
だからムチャなことを平気で言うし、上には必死に社内営業するわけです。
上司としては、これは偉い人にアピールする絶好のチャンスで、温度感は非常に高い。
歯向かえば死あるのみだし、末端の僕が眠いなんて言ったら文字通りパンチするだろう。
僕は気絶しそうなのを我慢して
「畏まりました・・・」
となんとか言うのが精一杯でした。
この後は15分位、売場のメンテナンスの打ち合わせ。
偉い人の趣味(野菜とかスーパーの代替商品が好き、とか)の話から現状の店の状態から残り時間を考えてこう言う風に仕上げろ、とかここの売り場は重視しないから綺麗に陳列するだけで良い、とか。
誤解しないで欲しいんだけど、コンビニ業界という過酷な世界で管理職になっているこの人も実は凄い人なのである。
コンビニは社内営業も必要だけど、実力主義的な所もある。
どっちもないと上にはいけない。
上司の立場だと、これ以上上に行くには社内営業が必須なので、そっちばっかりやってるけど、決して無能ではない。
むしろ、営業の仕事をさせたら天才な訳なのです。
そんなこんなで事務所を出たのは8:45位。
最終ラウンドを前に心も体も疲弊しきっていました・・・
なんか書いてたらまた終わらなかったので、また次回に続きます。